投票金額時系列分析ソフト「サルオッズ」 初版リリース 1998年10月

 「強くん エキスパート」を発売してから意外に多かった質問が、JRA−VANの時系列オッズを取得する方法、
または簡単に取得するソフトは無いかというようなものでした。JRA−VANはメニューが表示され、番号を選択してファイル名を入力するだけで、ダウンロードできるので、それ程難しいものではないと考えていたのですが、最近ではマウスで選択してボタンをクリックするだけで全自動でダウンロードするソフトが多く出回っているようで、そのような超簡単ソフトを作ってほしいという声が多くありました。 ただ、それらのソフトはすべて出馬表や競走馬データ等をダウンロードするためのもので、 オッズをダウンロードするのは簡単ではないらしいのです。
 そこで、ご要望にお応えし、「強くん エキスパート」ユーザーのための、超簡単時系列オッズダウンロードソフトを作成致しました。これは、JRA−VANの時系列オッズファイルを「サル」でもダウンロード可能なほど簡単であるということから、阿部が「サルオッズ」と命名しました。
 ダウンロードするレースを選択して、ボタンをクリックするだけで、オッズデータのダウンロードを行い、さらにダウンロードしたすべてのオッズデータを、自動的に「強くんエキスパート」に読み込みます。
PATで何度もオッズを取得するのが面倒な方や、午前中のオッズが取れない方などには最適です。


「新サルオッズ」。フレンドリークラブ会員へ無料で提供。

JRA−VAN時系列オッズ対応の票数データ及び投票金額表示ソフト「サルオッズ」が、 大幅に機能アップ、生まれ変わりました。


※ご注意 「新サルオッズ」を使用するためには、ご利用のパソコンに「Microsoft Internet Explorer 4.01」以上 (インターネットエクスプローラ 4.01以上)がインストールされている 必要があります。
このソフトはフレンドリークラブ会員であれば無料で使用する事が可能です。
(ただし、提供は会員ページのみで行います。個別にお送りする事は出来ませんのでご了承ください。)
「新サルオッズ」の仕様・画面等は、予告なく変更される場合があります。


投票金額グラフを利用した馬券検討。

投票金額グラフを利用した馬券検討について紹介します。
サンプルは、2000年1月8日(土) 1回中山3日目第11レース アレキサンドライトSで、下が単勝の投票金額をグラフにしたところです。

グラフのドット部分をクリックすると、小窓が出て、どの馬にいくらの金額の投票が何時行われたのかが分かります。 上のグラフから、4番の単勝に84万円が10時45分に投票された事が分かります。
また、3番の単勝に134万円が13時45分に投票された事も分かります。
この時の「強くん」の得票率のグラフを見てみましょう。グラフは13時51分のものですから、上記の投票は得票率のグラフにはこのような形で現れています。


この様に、「強くん」の得票率のグラフを見て単勝の過剰投票があれば、JRA−VANの時系列オッズデータを
「サルオッズ」で取得する事で、その過剰投票が金額的にはっきりと分かります。 注意すべき点は、得票率のグラフで見て「過剰投票の程度」が同じでも金額的には、大きく違う場合があると言う事です。 これは全体の投票金額がレースによって違う為です。次の、得票率のグラフを見てください。
上のレースと同じ日の第6レースのものです。

得票率のグラフから、 14番の単勝に過剰投票があり、しかもその程度は同じ日の第11レースと同様かそれ以上ということが分かります。それでは、投票金額はいくらでしょう?
次の「投票金額グラフ」を見てみましょう。

得票率のグラフは10時06分のものですから、10時06分以前の14番の単勝投票金額を調べます。
ご覧のように、ピークの金額はたったの4万円です。
得票率のグラフで見て「過剰投票の程度」が同じでも金額的には、大きく違う事が実感できたと思います。

第11レースは、3−5−11と入線、
単勝3番   1、140円
馬連3−5 13、280円

第6レースは、3−8−2と入線、
単勝3番    290円
馬連3−8 4、020円

 インサイダー投票や過剰投票を考える場合、単に単勝の得票率と馬連の得票率を比べるだけでは不十分で、投票金額のチェックが必要です。まして、単に単勝人気と複勝人気の「ズレ」や人気がどう「変動」したかについての検討など、まったく役に立ちません。
特に、朝早い時間や得票率が5%を切るような人気薄の場合、僅か1万円未満の金額が投票されただけで大きな 「ズレ」や「変動」が生じ、データとしてはまったく当てになりません。

朝早い時間のオッズを使用し、人気薄馬の単勝人気と複勝人気の「ズレ」や「変動」から高配当を狙う方法を取り上げた
馬券本が多いようですが、これらの作家が本当に「オッズ分析」を実践しているのか大いに疑問です。確かに高配当をゲットできる場合もあるでしょうが、マグレ以外の何者でもありません。
この方法では、オッズを取る時間が少し違うだけで、狙い馬がコロコロと変わり、合計の狙い馬が5〜6頭になることもしばしばです。毎レース5〜6頭の人気薄馬から馬券を買えば、何時かは万馬券も当たるでしょう。的中的中と騒いでいても、所詮5〜6頭の人気薄馬の内のどれかが連対したに過ぎません。
万馬券の出たレースを後からオッズと無理やり結びつけると
このような方法しか出てこないのでしょうが、寂しい限りです。

単勝や複勝の過剰投票は、馬券作戦上重要なファクターであることは間違いありませんが、 やはり投票金額の裏付けが必要です。どの程度あれば良いかは、相対的な問題で一概に言えませんが、 少なくとも10万円以下の投票は無視してもいいでしょう。
私は、単勝・複勝の過剰投票があっても投票金額の裏付けが無い場合、単複分析は予想ファクターから外し馬連を最重視しその分析に力を注ぎます。